
皆様こんにちワン。
家にいるわんちゃんを叱っても全く反省させることのできない情けないわんちゃん研究ブロガー「シエロ」です!
怒られた後の愛犬が、なぜかそっと寄ってきて、不安そうな瞳で見上げてくる…。
「もしかして反省してる?」「甘えたいだけ?」
そんな愛犬の行動に、あなたは戸惑った経験はありませんか?
実は、犬が叱られた後に見せる行動には、私たちが想像する以上に深い意味が隠されています。
この記事では、犬の行動心理を熟知した私が、愛犬が叱られた後に寄ってくる本当の理由を解き明かします。さらに、その気持ちに寄り添い、愛犬との絆をより一層深めるための効果的な接し方もご紹介。
この記事を読んで何がわかる?
- 叱られた後に愛犬が寄ってくる本当の理由がわかります。
- 愛犬が不安を感じているサインや、関係修復を求めている時の行動パターンを理解できます。
- 叱りすぎた後のNG行動と、犬に安心感を与えるための正しい接し方が身につきます。
- 犬にとっての「反省」の概念を知り、効果的でストレスを与えないしつけのヒントが得られます。
- あなたの愛犬との信頼関係をさらに深めるための具体的な方法が見つかります。
叱った後に犬が寄ってくるのは甘え?反省?犬の行動の真意とは


「うちのコ、いたずらして怒ると、シュンとして寄ってくるんです。反省してるのかな、って思うと、つい許しちゃうんですよね。」
よく聞くお話ですが、実は犬の行動は、人間の「反省」とは少し違うんです。犬は、自分が何をしたから怒られたのかを、人間のように論理的に理解しているわけではありません。彼らが理解しているのは、「飼い主さんが今、不機嫌だ」という感情や雰囲気です。
では、なぜ彼らは寄ってくるのでしょうか?
それは、彼らにとってあなたが安全基地であり、その安全基地が「怒っている」という異常事態を解消したいからに他なりません。彼らはあなたの不機嫌な感情を察知し、その状況から早く脱したい、そしていつもの穏やかな関係に戻りたいと強く願っているのです。
犬があなたに寄り添うのはなぜ?叱られた後の犬の心理状態を読み解く


愛犬が叱られた後に見せる行動は、その子の性格や、叱られ方によって様々です。しかし、共通して言えるのは、彼らが何かしらの感情を抱いて、それをあなたに伝えようとしているということ。
不安や恐怖を感じているサイン
多くの場合、犬が叱られた後に寄ってくるのは、不安や恐怖を感じているからです。
例えば、聞いたお話しになりますが、保護犬のしつけをしていた時のことです。ひどい虐待を受けていたその犬は、少し大きな声を出すだけで、すぐに私の足元に駆け寄ってきて、震えながら体を擦り付けてきました。これは、「もう怒らないで、怖いよ」という彼の精一杯のメッセージだったのです。
このような場合、犬は「自分は安全なのか」「この状況はいつまで続くのか」といった不安を抱えています。あなたのそばにいることで、少しでも安心感を得ようとしているのです。
関係修復を求めている?
犬は社会的な動物であり、群れの調和を大切にします。彼らにとって、あなたとの関係は群れのメンバーとしての絆そのもの。その絆が一時的に損なわれた状態(=あなたが怒っている状態)は、彼らにとって非常に不快なものです。
だからこそ、彼らは「仲直りしたい」「いつもの穏やかな関係に戻りたい」という気持ちから、あなたのそばに寄ってくることがあります。これは、人間でいうところの「ごめんなさい」に近い感覚かもしれませんね。
飼い主への信頼の表れ
意外かもしれませんが、叱られた後に犬が寄ってくるのは、あなたへの深い信頼の証でもあります。彼らは、あなたが一時的に怒っていても、最終的には自分を受け入れてくれると信じています。
たとえ叱られても、最終的に頼れるのは飼い主であるあなたしかいない、ということを彼らは本能的に知っているのです。この行動は、「どんな時でもあなたのそばにいたい」という、ピュアな愛情表現とも言えるでしょう。
【行動パターン別】叱られた後の愛犬の気持ちと対応策


愛犬が叱られた後に見せる行動は一つではありません。それぞれの行動には、異なる感情が隠されています。あなたの愛犬はどのタイプでしょうか?
行動パターン | 犬の気持ち(可能性) | 飼い主ができる対応策 |
---|---|---|
体を震わせる・耳を伏せる | 恐怖、不安、ストレス、威圧感を感じている | 優しく声をかけ、撫でて安心させる。叱り方を改め、大きな声やジェスチャーを控える。 |
お腹を見せる・へそ天になる | 服従、降参、敵意がないことの表明、不安、安心を求めている | 優しく声をかけ、撫でて「もう大丈夫」と伝える。強制せず、自ら寄ってくるのを待つ。 |
じっと見つめてくる・そばを離れない | 不安、状況を理解しようとしている、関係修復を求めている | 落ち着いた声で話しかけ、優しく撫でる。不安を取り除き、安心感を伝える。 |
すぐに寄ってこない・元気がない | ショック、ストレス、不貞腐れている、諦め | そっと見守り、無理に近づかない。落ち着いたら名前を呼び、優しく声をかける。無理強いはしない。 |
これで解決!叱った後の愛犬との接し方と信頼を深める声かけ
犬が叱られた後に見せる行動の真意がわかったところで、次に大切なのは、その後のあなたの接し方です。ここでの対応一つで、愛犬との信頼関係は良くも悪くも大きく変化します。
怒りすぎた後のNG行動とOK行動
NG行動:いつまでも怒り続ける・無視する・罰を与える
人間もそうですが、いつまでも怒り続けられると、相手は萎縮してしまいます。犬も同様で、あなたがいつまでも不機嫌なままだと、強いストレスを感じ、最悪の場合、あなたに対して恐怖心を抱くようになってしまいます。また、無視することも犬にとっては非常に辛い罰となります。
OK行動:すぐに「切り替える」・安心感を与える
叱るべきことは叱ったら、そこで一旦クールダウン!大切なのは、いつまでも引きずらないこと。犬が寄ってきたら、優しく声をかけ、穏やかな表情で撫でてあげましょう。「もう大丈夫だよ」「仲直りしようね」という気持ちを伝えることが大切です。これは、あなたが「感情のコントロールができる頼れるリーダー」であることを示す行為でもあります。
犬に安心感を与えるコミュニケーション術
- 落ち着いた優しい声で話しかける: 犬は声のトーンによく反応します。優しく、穏やかな声で話しかけることで、安心感を与えられます。
- 優しく撫でる: 特に、顔周りや首筋、胸元など、犬が喜ぶ場所を撫でてあげましょう。マッサージするようにゆっくり撫でると、リラックス効果も高まります。
- アイコンタクトを取る: 目を合わせることで、あなたは愛犬をしっかり見ている、というメッセージが伝わります。ただし、威圧的な視線にならないよう注意が必要です。
- 短い時間でも遊びに誘う: 短い時間でも好きな遊びに誘うことで、気分転換になり、「もう大丈夫なんだ」という安心感を与えられます。
再び問題行動を起こさせないためのヒント
叱るだけでは、根本的な解決にはなりません。なぜその行動を起こしたのか、その原因を探り、適切な対策を講じることが重要です。
例えば、留守番中にいたずらをしてしまう犬であれば、退屈や分離不安が原因かもしれません。
- 十分な運動や遊び: 散歩の時間を増やしたり、知育玩具を取り入れたりして、エネルギーを発散させましょう。
- ストレスの軽減: 分離不安がある場合は、段階的に留守番に慣れさせるトレーニングが必要です。
- 環境の見直し: いたずらの対象になるものを片付けるなど、物理的に行動を制限することも有効です。
誤解しないで!犬の「反省」とは人間とは違うもの


「うちのコ、悪いことするとすぐわかるんですよ。シュンとするから。」
私たち人間は、悪いことをすると「ごめんなさい」と反省し、次からはしないように努力しますよね。しかし、犬の「反省」は、少しニュアンスが違います。
犬が理解している「叱る」の意味
犬は、あなたが怒っている「今」の感情や、その行動によって不快なことが起きたという「結果」を理解します。つまり、「この行動をすると、飼い主さんが怒る(嫌なことが起きる)」という学習をしているのです。
彼らは「なぜその行動が悪いのか」という抽象的な倫理観ではなく、「この行動はやめておこう」という経験則に基づいています。だからこそ、叱る際には、問題行動が起きたその瞬間に、短く、簡潔に、そして一貫して伝えることが非常に重要になります。時間が経ってから叱っても、犬は何のことで怒られているのか理解できません。
まとめ:効果的なしつけとストレスを与えない方法
- 現行犯で叱る: 問題行動の最中や直後に、短く「ダメ」「ノー」などと伝えます。
- 一貫性を持つ: 家族全員で同じルール、同じ叱り方を徹底しましょう。
- 良い行動を褒める: 叱ることよりも、良い行動をたくさん褒めて伸ばす方が、犬は楽しく学習できます。成功体験を積み重ねることが、犬の自信にもつながります。
- 環境を整える: 問題行動が起きにくい環境を作ることも、立派なしつけの一環です。
叱られた後に愛犬が寄ってくるのは、あなたへの信頼と、関係修復を願う純粋な気持ちの表れです。彼らの小さなサインを見逃さず、適切な愛情と安心感を返してあげることで、あなたの愛犬との絆は、きっと揺るぎないものになるでしょう。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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