
皆様こんにちワン。
なんでわんちゃんの頭ってあんなにいい匂いがするんだろ。
いつも疑問に思う、わんちゃん研究員の「シエロ」です!
「クーン、クーン…」「ワン!ワン!ワン!」
天使のように愛おしい子犬が家族に加わった喜びも束の間、子犬からの鳴き声による”猛烈アピール”に、心が折れそうになっていませんか?
「ご飯はさっきあげたばかりなのに…」
「ケージに入れると、この世の終わりのように鳴く…」
「無視するのが一番って言うけど、ご近所の目が気になって続けられない…」
そんな悩める飼い主さん、痛いほどその気持ち、わかります。何を隠そう、我が家の愛犬「そら」(ポメラニアン)も、かつては「要求吠えの小さな怪獣」でした。
「無視」を試せば、声量は2倍に。叱れば一瞬黙るものの、まるで火に油を注ぐかのように、さらに要求はエスカレート。「私のしつけ、間違ってる?」「このまま成犬になっても吠え癖は治らないの?」と、不安で眠れない夜(言い過ぎか)を過ごしたことも一度や二度ではありません。
この記事では、そんな過去の私と同じように悩むあなたのために、子犬の要求吠えの”すべて”を徹底解説します。巷で言われる「無視」というしつけの本当の意味から、効果的な実践方法、そして「無視」だけでは解決しない場合の対策まで、私のリアルな失敗談と成功体験を交えながら、どこよりも分かりやすくお伝えします。
もう大丈夫。この記事を読み終える頃には、要求吠えに振り回される毎日から抜け出し、愛犬との穏やかで楽しい生活を取り戻すための、確かな一歩を踏み出せるはずです。
この記事でわかること
- 🐶 子犬が要求吠えをする本当の理由とは?
- 🙉 「無視」が効果的なケースと、絶対やってはいけないNGな無視のやり方
- ⏰ 要求吠えをいつまで無視すればいいのか、具体的な期間の目安
- 📈 無視すると逆に吠えがひどくなる「消去バースト(最後のあがき)」の乗り越え方
- 🆘 実は「無視」しちゃダメな危険な吠えとの見分け方
- 💡 無視以外の効果的なしつけ方法と、具体的な解決策


なぜ鳴くの?子犬の「要求吠え」その意外なホンネ


まず大前提として、子犬はあなたを困らせようとして吠えているわけではありません。彼らにとって「吠える」という行動は、言葉を話せないなりの、一生懸命のコミュニケーションなのです。
では、愛犬は一体何を”要求”しているのでしょうか?その小さな頭の中を、そっと覗いてみましょう。
要求の種類 | 子犬の気持ち(翻訳) |
---|---|
ごはん・おやつ | 「お腹すいたー!そろそろゴハンの時間じゃない?キッチンで音がする!」 |
遊び・かまって | 「ねぇねぇ、退屈だよ!そのスマホより僕を見て!遊ぼうよ!撫でてよ!」 |
散歩・トイレ | 「お外行きたい!トイレしたいよー!限界!」 |
ケージから出して | 「なんで僕だけここなの?狭いよー!出して出して!みんなと一緒がいい!」 |
不安・寂しさ | 「ひとりぼっちで怖いよ…。どこにも行かないで…。」 |
このように、原因は実にさまざま。まずは感情的に叱る前に、「この子は何を伝えたいのかな?」と冷静に観察することが、解決への一番の近道になります。
「無視」は本当に正義?要求吠えしつけの光と影


要求吠えのしつけで最も有名と言っても過言ではないのが「無視」。しかし、この「無視」は、ただ聞こえないフリをするという単純なものではありません。やり方を間違えると、要求吠えを悪化させる逆効果な対応になりかねない、諸刃の剣なのです。
なぜ「無視」が効果的なのか?
犬はとても賢く、経験から物事を学習します。
「吠える → 飼い主さんが来てくれる・遊んでくれる・おやつをくれる」
この経験を一度でもさせてしまうと、「吠えれば要求が通る!」という成功体験として、脳にインプットされてしまいます。
「無視」の目的は、この学習の逆、つまり
「吠える → 何も良いことは起こらない。むしろ飼い主さんがいなくなる」
ということを、根気強く教えることにあります。吠えても無駄だと愛犬が理解すれば、自然と要求吠えは減っていくのです。
これが正解!効果的な「無視」の作法
「無視」を成功させるためには、徹底した「無」の境地に至る必要があります。心を鬼にして、女優(男優)になりきりましょう。
- 視線を合わせない:チラ見は「あなたのこと気にかけてるよ」というメッセージ。絶対にNGです。
- 声をかけない:「うるさい!」「静かに!」という叱り声も、犬にとっては「反応してくれた!」というご褒美です。
- 触らない・近づかない:論外です。
- 究極奥義:無言で立ち去る:吠え始めたら、無言でスッと別の部屋に移動しましょう。「吠えると大好きな飼い主さんがいなくなる」と学習させます。
最重要ポイント:家族全員で一貫した対応を!
お父さんは無視するけど、お母さんは「可哀想に…」と構ってしまう…これでは効果はゼロ。事前に家族会議を開き、「要求吠え卒業プロジェクト」としてルールを徹底しましょう。
【要注意】無視で悪化?「消去バースト」という名の罠
「無視を始めたら、前よりひどく吠えるようになったんだけど!?」
これは、しつけが失敗しているわけではありません。「消去バースト」と呼ばれる、ごく自然な反応です。いわば、子犬の”最後のあがき”です。
子犬からすれば、「あれ?今までこのくらい吠えれば構ってくれたのに…おかしいな。そうだ!もっと大きな声で、もっとしつこく鳴いてみよう!」と、最後の望みをかけて必死にアピールしている状態なのです。
多くの飼い主さんがここで心が折れてしまいますが、ここが最大の踏ん張りどころ! この消去バーストの山を乗り越えれば、吠えは急速に減っていくケースが多いのです。「今、頑張ってる証拠なんだな」と、自分を励ましてあげましょう。
「いつまで無視すればいいの?」卒業までのロードマップ


飼い主さんが最も知りたいであろうこの疑問。残念ながら「〇日で必ず終わります!」という魔法の答えはありません。犬の性格や月齢、今までの飼育環境によって、期間は大きく変わるからです。
しかし、あえて目安を示すとすれば…
早ければ数日~1週間、長い場合は1ヶ月~数ヶ月かかることもあります。
大切なのは、期間の長さに一喜一憂せず、愛犬の小さな変化を見逃さないことです。
- 吠える時間が少し短くなった
- 吠え始めても、諦めるのが早くなった
- 吠える頻度そのものが減ってきた
これらのサインが見られたら、それは卒業が近い証拠。心の中でガッツポーズをしましょう!
無視だけが答えじゃない!要求吠えを「させない」環境作り
「無視」は強力な方法ですが、それだけでは子犬も飼い主も疲弊してしまいます。もっと大切なのは、「そもそも吠える必要のない環境」を整えてあげること。言わば「要求の先回り作戦」です。
1. 生活リズムを見直す(要求の”先回り”)
子犬が要求する前に、その欲求を満たしてあげましょう。
- 食事の時間:毎日なるべく同じ時間に与え、空腹で吠えさせないようにします。
- トイレの時間:朝起きた後、食後、寝る前など、トイレに行きたくなるベストタイミングでサークルから出してあげましょう。
- 運動・遊びの時間:散歩や室内での「持ってこい」遊びなどを日課にし、エネルギーを発散させます。「疲れたワン…もう吠える元気ないワン…」という状態が理想です。
2. 環境を整える(安心できるテリトリー作り)
ケージやサークルが「罰を受ける場所」ではなく、「安心できる自分の部屋」になるように工夫しましょう。
- 快適な寝床:ふかふかのベッドを用意します。
- 大好きなおもちゃ:一人でも長く遊べる知育トイ(コングなど)にフードを詰めて入れておくのが特におすすめです。
- 飼い主の匂いがついたタオル:飼い主さんの匂いは、子犬にとって最高の精神安定剤になります。
3. 「静かにできたら褒める」ポジティブトレーニング
要求吠えの真逆の行動、つまり「静かにしている」ことを積極的に褒めて教える方法です。これは非常に効果的で、愛犬とのポジティブな関係を築く上でも非常におすすめです。
- 子犬がケージやサークルでおとなしく伏せをしているなど、リラックスしている瞬間を見つけます。
- すかさず「いい子」「シー(静かに、の合図)」などと優しく声をかけ、とっておきのおやつをあげます。
- これを繰り返すことで、「吠えるより、静かにしていた方が断然イイコトがある!」と学習していきます。
無視する(マイナスを減らす)しつけと、褒める(プラスを増やす)しつけを両立させるのが、早期卒業の鍵です。
【警告】こんな時は絶対に無視しないで!SOSのサイン


全ての吠えを無視するのは危険です。中には、命に関わる子犬からのSOSサインの場合もあります。以下のケースでは、すぐに対応してあげてください。
- 体調不良を訴える吠え:いつもと違う、苦しそうな、甲高い鳴き声。下痢や嘔吐、ぐったりしているなどの症状がないか確認し、異常があればすぐに動物病院へ。
- 恐怖や警戒からくる吠え:雷や工事の音、来客などに怯えて吠えている場合は、無視をすると不安を煽るだけです。「大丈夫だよ」と優しく声をかけ、そばにいて安心させてあげましょう。
- 生理現象や不快感:ケージ内で粗相をしてしまい、気持ち悪くて鳴いている場合もあります。
冷静に状況を見極め、ただのワガママ(要求吠え)なのか、助けを求める声なのかを判断することが重要です。
我が家の体験談:小さな怪獣「そら」との要求吠え奮闘記
我が家のそら(ポメラニアン)は、生後3ヶ月でやってきた当初、まさに「要求吠えのプロフェッショナル」でした。ご飯の準備を始めると「ワンワン!」、ケージに入れると「出してくれー!」、私たちがテレビを見ていると「構えー!」と、ありとあらゆる場面で自己主張。あの甲高いソプラノボイスは、今でも耳に残っています。
私も最初はネットの知識を頼りに「無視、無視…」と心に言い聞かせましたが、あまりのしつこさに根負けしてケージから出してしまったり、「いい加減にしなさい!」と感情的に叱ってしまったり…見事にしつけに失敗し、そらの要求をエスカレートさせてしまいました。
転機となったのは、「無視・先回り・褒める」の三本柱を、心を鬼にして徹底したことでした。
- 要求吠えが始まったら、家族全員でテレビを消し、無言で別室へ移動(徹底無視)
- 朝の散歩時間を30分から1時間に増やし、知育トイで頭も使わせて疲れさせる(先回り)
- ケージで静かにフセをした瞬間に、すかさず褒めてチーズを一粒あげる(褒める)
これを根気強く2週間続けた頃、あれだけしつこかった要求吠えがピタッと減ったのです。特に、無視を始めて3日目くらいの「消去バースト」は壮絶で、「もう無理かも…」と心が折れかけましたが、「今が正念場!」と家族で励まし合いました。静かになったそらが褒められた時の、誇らしげな顔は今でも忘れられません
よくある質問(FAQ)
- 無視を続けても全く効果がありません。なぜですか?
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いくつか原因が考えられます。
①無視が徹底できていない(家族の誰かが構っている、チラ見しているなど)。
②「消去バースト」の真っ最中である。
③運動不足や退屈など、根本的な原因が解決されていない。
④不安や恐怖など、要求吠え以外の原因で吠えている。
一度、愛犬との関わり方や生活環境全体を見直してみましょう。 - マンションなので、無視し続けるのが難しいです。
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お気持ちお察しします。事前にご近所さんに「今、子犬のしつけ中で少しうるさくなるかもしれませんが、必ずやめさせますので…」と一言断りを入れておくだけでも、精神的な負担はかなり軽くなります。また、日中の運動量を増やして夜はぐっすり眠れるようにしたり、防音ケージカバーなどを活用したりするのも一つの手です。
- それでもダメなら…どうすればいい?
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色々な方法を試しても一向に改善しない場合は、一人で抱え込まないでください。まずはかかりつけの獣医師に相談し、病的な問題がないか確認しましょう。その上で、ドッグトレーナーなどプロの力を借りることも、非常に有効な選択肢です。専門家は、その子の性格や家庭環境に合った、的確なアドバイスをくれます。相談することは決して恥ずかしいことではなく、愛犬のために最善を尽くす、愛情深い飼い主の証です。
まとめ:要求吠えの卒業は、愛犬との絆を深める最高のトレーニング
子犬の要求吠えのしつけは、正直、根気がいります。無視を続けるのは心が痛むし、「本当に効果があるの?」と不安になる日もあるでしょう。
しかし、忘れないでください。このしつけの本当のゴールは、ただ吠えなくさせることではありません。
「むやみに吠えても要求は通らない。でも、静かに待っていれば必ず良いことがある。僕の飼い主さんは、信頼できる最高のリーダーなんだ」
と、愛犬に教え、お互いの揺るぎない信頼関係を築くための、とても大切なプロセスなのです。
焦らず、他の犬と比べず、あなたの愛犬のペースに合わせて、一貫した態度で愛情を持って向き合ってあげてください。大変な時期を乗り越えた先には、言葉ではなく心で通じ合える、かけがえのないパートナーシップが待っています。
あなたの愛犬との毎日が、笑顔と幸せに満ちたものになることを、心から応援しています!
最後までお読み頂きありがとうございました。
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